行ってきました-2021年のあしたのジョー展は世田谷文学館
2021年のあしたのジョー展は世田谷です。
開催場所は世田谷文学館。
緊急事態宣言下での初日になってしまいました。
混んでいたら入らずに帰ってくるしかないな…と心配しつつ行ってみましたが、午前中はソーシャルディスタンス余裕でした。
※1/16(土)午前中の混雑状況です。これから混んでくる可能性もあるのでご注意を。
※入場時に検温、手指アルコール消毒、住所氏名と体調、最近の海外渡航等の記載が必要です。
Contents
あしたのために あしたのジョー!展ー情熱的に明日を生き抜くために
作品に大変似つかわしい「文学館」という場所で開催されている今度の展覧会は、「あしたのために」をテーマにしています。。。いるそうです。
特に「あした」感は感じませんでしたけれども(笑)
入場は扉絵びっしりの壁
文学館2F への階段を上がったところに扉絵コレクションがお出迎え。
これは撮影OK
中へ進むと、名場面の見開きが並んでいます。
逮捕、脱走、力石つぇぇ!、第6ラウンド矢吹が放ったテンプルへの一撃及び…、ドサ周り、そしてカーロスに会い、ホセと対戦…と
力石リアル葬儀
「あしたのジョー」に描かれたジョーの6年間を最初に振り返って、さあ中へ!と進むと、暗がりになった一角にリングロープが。
力石のお葬式コーナーなのでした。
現実の世界であげられた葬儀の祭壇写真を中心に、よく見ると青いバックボードには参列する高森朝雄氏、ちばてつや氏も。
この出来事を取り上げた新聞記事がたくさん展示されていましたが、これは撮影不可でした。
記事の内容は、葬儀は寺山修二氏の広告的的な目的もあってのものだったことや、主人公より人気があるくらいだったライバルを死なせたことで編集部に抗議が殺到したことなどなど。
リアル葬儀は昭和45年(1970年)のことです。
だいぶ色あせた新聞の切り抜きも今となっては貴重なものでしょう。
以前に、このリアル葬儀の最年少参列者だという方からご連絡を頂きました。
その方のブログはこちら
原作高森朝雄氏のご家族と作画ちばてつや氏の選ぶ15場面原画
次は高森城氏(原作高森朝雄氏のご長男です)とちばてつや氏が選んだ名場面の原画です。
2018年に東京スカイツリーで開催された「あしたのジョー50周年展」の時と同じものでした。
両氏のコメントも同じです。
50周年展にはオフィシャルブックやパンフレットのようなものがなく、私は、この時の高森氏のコメントをもう一度読みたいと強く思っていたので、すごくラッキーでした。
この方は、ジョーを「まじめな野獣」と表現していて、私にとっては、これほどしっくりくる言葉は他にありません。
「あしたのジョー」は、多くを説明しない作品なだけに、読む人によってさまざまな解釈があり、心に残る矢吹丈像も人それぞれでしょう。
私脳内のジョーを一言で言い表せる言葉が見つからずにもやもやしていましたが、「まじめな野獣」。もうこれでいいです。これ以外ありません。
ここに展示された両氏選15シーンについては、50周年展のレポートに詳しく書いてあるので興味のある方はこっちを
あと何があったっけっかな…
50周年展のときも実はそうだったのですが、高森氏の話を読むとあまりにもガツンと来すぎて頭をジャックされるというか…他の物の印象が薄れるのですよね(笑)
ドヤ街メンバーにスポットライトが
チビ連だとか西、段平を軽く特集しているコーナーもありました。
この展覧会が7つのコーナーに分かれてるのは、段平の「あしたのために」がその7まであったからだとか。
「その15まで教える」と言っていたわりにはあえなく立ち消えになったあの「あしたのために」ですが…
その1はみなさん分かりますよね。左ジャブです。
【あしたのジョー全出来事11】段平、ジョーに通信教育開始「あしたのために その1(ジャブ)」
その2も簡単です。右ストレート
【あしたのジョー全出来事20】ついに拳闘に目覚めたジョー「あいさつぁぬきだ」
ここまでがハガキによる通信教育でした。
その3は段平が少年院に俳優として(笑)乗り込んで実地指導するクロスカウンター
【あしたのジョー全出来事23】段平、ジョーにクロスカウンターを実地指導-あしたのために(その3)
その4あたりから記憶が怪しくなる方が多いかな?と思います。
その4以降は段平が具体的に指導するのではなくなるので「あしたのために」として思い出しにくくなるのです。
その4は「スナップを鍛える」です。
これはジョーが自主的にトレーニングしていて結局それがその4だったというケース。
【あしたのジョー全出来事28】段平、ジョーを無視して青山につきっきりでコーチ
その5からその7はまとめてジョーに体得させます
【あしたのジョー全出来事33】段平、ジョーと青山に種明かしと謝罪 あしたのために(その5~8)
原作生原稿と原画
わりと有名な話と思いますが、「あしたのジョー」の原作生原稿は、一話分しか残っていません。
ちば氏の書斎の雨漏りで大半がダメになってしまったためです。
残存しているのは、対力石戦前の丹下ジム3名が危ない練習をしはじめるパート。
ここです→【あしたのジョー全出来事79】丹下ジムの力石対策と西の「あの人は根性があるよってに」
その生原稿と並行して原画も展示されていました。
文字によって生み出された登場人物に絵で命が吹き込まれていくのを見ているようで面白いです。
生原稿はこの↓ムックに全編掲載されています。
これいいですよ。
きのうのちばてつや
会場には、ちば氏の戦争体験が語られるコーナーも。
みなさんご存じと思いますが、ちば氏は満州から引き揚げてきた方です。
子供時代の大変な体験が表現者としてのバックボーンになっているのですよね。
今に至るまで、信じるメッセージを発信し続けるその人生の厚み。
それでいて決して人を圧倒することのない気さくで優し気な風情。
素晴らしい方に描いてもらえたことが、ジョーの最大の幸運ですね。
最後は真っ白な灰に
お約束と言うべきか、出口前にはラストシーンのジョーが。
ぽつんと丸椅子が置いてあるのは、「記念撮影どうぞ」という意味なのでしょう。
私が行ったときは座ってる人いませんでしたけれども…その前に複数人で来ている人がいませんでした。
今はみんな集まってどっか行くのは自粛してるから…
ミュージアムショップ限定カレンダー
ミュージアムショップにあったのは既刊の書籍数点とすみだのジョー関連ちょこっと。
ジョーラベルのサイダーが置いてありましたが、あれ非売品で墨田区内でも買えないんですよね。
他に企画展限定数量限定の日めくり万年カレンダーがありました。
こんな感じに、毎日一言ずつ教訓が読めるようになってます。
値段は1,100円
あしたのジョー展へのアクセス
世田谷文学館は、京王線芦花公園駅から歩いて5分くらいのところにあります。
芦花公園駅南口を出たら前を走っている道を右へ(駅を背にして右)
少し行くと左側にスポーツクラブNASがあって、その一戸先を通り過ぎた角を左に入ったところがエントランスです。
GoogleMap 〒157-0062 東京都世田谷区南烏山1-10-10 世田谷文学館
「あしたのジョー!展ー情熱的に明日を生き抜くために」の会期は
2021年1月16日(土)~2021年3月31日(水)
午前10:00~午後18:00 (入場は17:30まで)
月曜休館で月曜が祝日の場合は次の平日が休館日になります(会期中に月曜の祝日はありません)
料金 大人800円
大学生高校生600円 中学生以下無料
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