【あしたのジョー全出来事9】矢吹丈夢の大計画ジョーパラダイスとは
「あしたのジョー」を漫画とアニメの違いを確認しながら振り返って行きます。
今回は、金儲けに励むジョーが胸に秘めた金の使いみちが明らかになる場面です。
エピソード
連日ジョーに指示されるがまま金儲けに走るチビ連が、なぜこんなに金を稼ぐ必要があるのかとジョーに尋ねると、ジョーは、廃ビルに子供たちを案内して自分の壮大な計画を明かします。
計画の中身は、漫画もアニメもほぼ同じです。
ドヤ街に
- でかい遊園地
- 地上6階地下2階の総合病院(アニメでは診察代オールタダ)
- 働けなくなった人の養老院
- 子供たちの保育園
- 静かなアパートとそこに近接する大マーケット
- 仕事にあぶれた人の受け皿になる大工場
を作る、貧困を一掃する山谷開発計画。
アニメでは「ジョー・パラダイス」と命名しています。
この計画には1億円必要なんだと、寄付金詐欺に踏み切ったのですが…1億じゃ到底無理でしょコレ。
とは言え、仕事を与える場まで用意しているところなんかイイ線いってるように思いますが、どうでしょう?
ひそかに貧困問題について考えていたのか、ジョー。
ただお金やモノを与えるだけでは、根本的な解決にはならないことを分かっていたのだとすれば、財閥のお嬢様がヒラヒラの服で子供にお菓子配ってるのなんか、おかしくて見ていられなかったのかも知れません。
ところで今(2017年)、山谷地区は再開発の計画が進んでいるらしく…
街中にこんなサインが出ています。
「山谷は日雇労働者の街 労働者を排除する再開発反対!!」
再開発の具体的な内容は、検索しても見つかりませんでしたが、ジョー・プランならOKなんじゃないかな?と、ちょっと思ったり。
該当箇所
コミック:1巻 P.112~119
アニメ1:第4話「熱きこぶしに涙をながせ!」
コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。
原作とアニメの相違点
原作では、この時(チビ連に計画を話した後に)廃ビルにマスコミを呼んで、「自分たちは閉鎖された孤児院の出身で、バラバラに里子に出された今も子供たちはすぐジョーの所に集まってきてしまう。子供たちの面倒を見たいが金がなくて…」という作り話を聞かせて、新聞掲載→寄付金集めという流れです。
アニメでは、まず葉子を巻き込んで詐欺を働いてから、(白木邸で同じ話を葉子に聞かせて、葉子を通じて新聞社を呼ぶ)後日チビ連を廃ビルに案内して自分の計画を話しています。
これは詐欺の後なので、廃ビルの金庫にはお金がたんまり。
ジョーは、子供たちと揃いのスーツをあつらえるため、その金を持ってオーダメイドの店に出向きますが、そこに事実を知った葉子が現れ、「そこに手をついて謝るのです」と迫ります。
この時、葉子からジョーへの初ビンタが見られます。
葉子は、「謝れば今度は警察沙汰にはしない」と言いますが、もちろんジョーは謝りません。
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