【あしたのジョー全出来事13】ねじりん棒とパラシュート部隊 西登場
「あしたのジョー」を漫画とアニメの違いなどなど確認しながら振り返って行きます。
アニメ、漫画の該当箇所も書いておくので、「あの場面は、何巻だっけ?アニメの第何話だっけ?」と思った時にもご活用ください。
今回は、鑑別所に入ったジョーがリンチを受ける話です。
エピソード
観察期間を終えたジョーは、鑑別所の大部屋に移され、手荒い歓迎を受けることになります。
ああいう場所に入ったときには誰もがされることなのか…ローカルルールはよく分かりませんが、牢名主風の西の指示で、凄まじいリンチが始まります。
その恐ろしさと言ったらもう…
受けたリンチは2種類です。
まず「ねじりん棒」
これは、大勢で四肢をつかんで力任せに体をねじるというもの。
拷問にでも使えそう。
ねじりん棒と呼ばれているのは、直接的には絞った雑巾のことみたいです。
まず、雑巾を絞って「これがネジリンボウよ」と言いながらジョーの口に突っ込み、続いて「声が出なくなったところでご本人もネジリンボウにしてやるか」と、本番突入という運びになっているので。
続いて「パラシュート部隊」ですが、これも…
床に仰向けに寝かせた者の胴体辺りに、2段ベッドの…よく見ると4段ベッドですね、4段ベッドの一番上から飛び降りるのですが、部隊というだけに数人連続で降下します。
KCコミックあしたのジョー(1)P195 (c)高森朝雄・ちばてつや2012
飛び降りるほうにもある程度のセンスが必要ですね。
しかし異様にタフなジョーは、その後房の全員を相手に大立ち回りを演じ、次々に敵を倒していきます。
この「ねじりん棒」と「パラシュート部隊」ですが…
梶原一騎氏(原作の高森朝雄氏)の実体験らしいのです。
梶原氏は、問題行動が多かったために教護院(ずっと昔は感化院と呼ばれていて、現在は児童自立支援施設と改称)に入れられていたのですが、そこで体験したことに基づいていると本人が話していたそうです。
梶原一騎氏の話は、この本に
『あしたのジョー』と梶原一騎の奇跡 (文庫) [ 斎藤貴男 ]
私は、普段だと漫画の格闘シーンなんかは読むのが面倒で飛ばしちゃってます。
「何がどうなってんだか分かんないし、どっちが勝ったかだけ知れればいいや」くらいの感じで。
ケンカの場面で胸が躍るのは、あしたのジョーだけ!
なんでだろ?
絵のうまさやコマの使い方が関係しているかも知れません。
雑魚連を片付け、最後に西との一騎打ちになります。
ジョーは、この時とばかり「あしたのために その1=ジャブ」を試します。
ひじを左わきから離さない心構えで、やや内角を狙いえぐり込むようにして打ったってことです。
連打を浴びた西が気を失って倒れる頃、教官がやって来てジョーは独房に放り込まれてしまいます。
コミック1巻はここまで。
西との再会は2巻に入ってからです。
該当箇所
コミック:1巻 P.185~227
アニメ1:第6話「燃えろ!左ジャブ!」
コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。
原作とアニメの相違点
破り捨てられる「あしたのために その2 =ストレート=」
アニメのジョーは、最初は警察病院に収容されていて、そこから鑑別所に移送されるので、移送車に乗るために病院の外に出てくるところで段平やドヤ街のチビ連と束の間の邂逅があります。
この時段平は、「あしたのために その2 =ストレート=」の入った封筒をジョーに渡しますが、ジョーは、その場で破り捨ててしまいます。
ひどく落胆した段平は、また酒を呑みはじめ、荒れた生活に戻りかけるのですが、ふとしたことからジョーが「あしたのために その1」と読んでいたことを知り、改めて葉書「あしたのために その2」を書き始めます。
めげない男、丹下段平あっての物語です。
漫画では、裁判の日までジョーと段平が会える機会はないので、上記の場面もありません。
全出来事もくじ的なリンク集はこちらに
あしたのジョー あのエピソードは何巻・何話だっけ対応表アニメ1編
あしたのジョー あのエピソードは何巻・何話だっけ対応表アニメ2編