【あしたのジョー全出来事261】判定勝ちのホセが爺さん化
「あしたのジョー」すべての出来事を漫画とアニメの違いを確認しながら振り返っています。
アニメ、漫画の該当箇所も書いておくので「あの場面は、何巻だっけ?アニメの第何話だっけ?」と思った時にもご活用ください。
エピソード
レフェリーがホセの名をコールし、ホセ・メンドーサはタイトルを防衛しました。
攻撃、防御、コンディション。
すべてにおいてホセはジョーを上回っていました。
ジョーの優勢だったラウンドはとても印象の強いものでしたが、全体を見ればホセは圧倒的でした。
事実、勝ったのもホセです。
なのに、ここを読むたび「この人も良くやったよね」と思ってしまいます。
不思議な心境です。
「この人もがんばったね」というのは、試合の敗者に対して、その戦いぶりを賞賛して言う言葉のはずです。
ホセが勝っているのに。ジョーは負けたのに。
でも、今夜のジョーと15Rまで戦えるボクサーが何人いるでしょう。
葉子にグローブを渡したジョーは、もうリングでのすべての仕事を終えて、判定を聞く前から眠っています。
それはドラマティックで狂おしく美しい、誰もが少しずつ憧れる姿でしょう。
一方、レフェリーによって片腕を挙げられるホセの顔は、まるで老人のように老け込み、髪は真っ白です。
ジョーは真っ白な灰になり、ホセは燃えカスになりました。
試合の結果になど用のない男に記録の上で勝ってなんになるのか。
でも、ホセの勝者たり続けるという覚悟もまた、とても強いものでした。
ホセはジョーとは立場が違います。生きている人生が違います。
ホセには自由に燃え尽きることは許されません。
それは、子供たちが父親を失うことだからです。
職業としてリングに立ち、家族を守るために培ってきた技術で命知らずな敵に勝つ。
それもまた偉大なことです。
すっかり変貌して帰国するホセを見て、子供たちはどう思うでしょうか。
意味が分からず混乱し、もしかしたら、カッコ悪いと思うかもしれません。
でも、いつか必ず分かる日が来るでしょう。
人の魅力は一種類ではありません。
ホセ・メンドーサもまた、すごい男でした。
…どうしても負けた人について話してるっぽくなるな
該当箇所
コミック:20巻P257~258
アニメ2:第47話「青春はいま…燃えつきた」
コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。
原作とアニメの相違点
大きな違いはありません。
ホセの老け顔も大体一緒です。
以前に美容師さんに聞いた話ですが、
時々聞く一晩で髪が全部白くなっっちゃった伝説とは…
- もう頭皮から出て来ている髪の色が変わることはない
- 白髪が増えていく過程では、新しい髪ほど白髪率が高い
という前提のもと
- ストレス等で短時間に大量の髪が抜けることはあり得る
- その場合、やはり古い髪ほど抜けやすい
- 結果、黒い髪(古い髪)がごっそり抜け白髪(新しい髪)ばかりが残れば一晩で白髪になったように感じられる
と言うことではなかろうかってことでした。
エビデンスのない話ですので、まあそういう説もあるのねくらいで。