「あしたのジョー」すべての出来事を漫画とアニメの違いを確認しながら振り返っています。

アニメ、漫画の該当箇所も書いておくので「あの場面は、何巻だっけ?アニメの第何話だっけ?」と思った時にもご活用ください。




エピソード

最終話の原稿が届いた講談社では、全スタッフが担当者の机に殺到し、一枚ずつ回しながら読んだそうです。

…え?

このラストシーンを説明する必要ないですよね(笑)

この話は『あしたのジョー』とその時代 [ 森彰英 ]に出ています。

該当箇所


コミック:20巻P257~最終ページ
アニメ2:第47話「青春はいま…燃えつきた」

コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。

原作とアニメの相違点

ジョーはどちらもまったく同じです。

ただ、アニメでは会場にいる登場人物の様子が描かれています。

原作では、段平がジョーに「本当によくやった」と声をかけ、ジョーの様子がおかしいのに気付いて

「ジョー…」

ページをめくると燃え尽きて微笑むジョー。

それで終りです。

この神がかった終え方をアニメで同じようにやるのは、やっぱり難しいのでしょう。

アニメでは、段平の「ジョー…」の後に観客が次々立ち上がり、

紀子は愕然。

ドヤ街チビ連も驚きと疑問の入り混じった顔。

カーロスには事態が飲み込めてはいないかもしれませんが、今「何か」が起きたと感じている顔つきに見えます。

ウルフも少年院メンバーも立ち上がり、リングの方をじっと見ています。

立ち上がって目を潤ませるゴロマキ権藤は、うやうやしく帽子をとって胸のあたりへ。

最後に、リングの下からジョーを見上げている葉子が、グローブを落とし、ジョーの独白が聞こえてきます。

「燃えたよ。燃え尽きた。真っ白にな」

原作にも

燃えたよ…
真っ白に…燃え尽きた…

真っ白な灰に…

KCコミックあしたのジョー(20)P254 (c)高森朝雄・ちばてつや2012

という台詞はありますが、もう少し前、ゴングの直後に段平に抱きかかえられながら言う言葉でした。

視線の注がれるジョーは、コーナーの椅子に前かがみに座っています。

少しずつズームアップしながら差し挟まれる、私たちの知らない場所を歩くジョーの映像が、魂は、もうここではないどこかへ旅立っているという印象を強めます。

でも、アップになるジョーは、満ち足りた笑顔です。

BGMのミッドナイトブルースとジョーの表情が、視聴者を混乱から承認へ、悲しみから喝采へと導き、「あしたのジョー」最終回は終わります。

ジョーは眠っているだけなのか、それとも…。

ちばてつや氏が後に語ったこととして、何通りかのコメントがありますが…、結局のところちば氏は、最後まで明言しないことに決めたのかな?と感じます。

それぞれの感じたままで、という終わり方。

傑作だけに許されるゴールと個人的には思います。そうでもないものでやれると、なんとなくイヤ。

ひとつだけはっきりしていることがあります。

ジョーは燃え尽きたということです。

矢吹丈は燃え尽きました。

生きていたとしても明日からのジョーは、新たな自分として文字通り第二の人生を築いていくことでしょう。

それは、別な物語です。
燃え尽きるとは、そういうことでしょう。

あの顔で人生を終えたいものです。

 

…ええ。私は生きてるとは思っていませんです。

 

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