【あしたのジョー全出来事130】稲ちゃん、カーロスに焦がれるジョーを東京へ叩き返す
「あしたのジョー」すべての出来事を漫画とアニメの違いを確認しながら振り返っています。
アニメ、漫画の該当箇所も書いておくので「あの場面は、何巻だっけ?アニメの第何話だっけ?」と思った時にもご活用ください。
エピソード
ジョーは、ドサ周りを追い出されます。
該当箇所
コミック:11巻 P.214~239
アニメ1:第72話「帰れ、輝くリングへ」
アニメ2:該当エピソードなし
コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。
原作とアニメの相違点
アニメ1では、ジョーの夢うつつの状態に困り果てた興行主が稲ちゃんと相談する場面があります。
以前からジョーはいずれプロのリングに復帰する人間だと考えていた稲ちゃんは、カーロス・リベラをうちに呼ぶわけにはいかないのだから、ジョーを帰してやろうと提案。
それしかないかという話になり、ドサ一同はジョーを送り出すことに。
ジョーは、これが最後の試合と分かっているのかいないのか。
稲葉が「今日はお前との最後の試合だ」と言っても、相変わらずぼんやり。
稲ちゃんは、グローブをはずして往復ビンタでジョーを目覚めさせ、早く帰れと言います。
事態が飲み込めない風にきょとんとしているジョーを、ドサのメンバーが胴上げしはじめ、意味不明な流れに観客が怒り出すと、ドサ連と客で乱闘。
最後は、ジョーの前途を祝して全員(一部強要)万歳三唱…いや、50回はやってるように見える…
で、ジョーのドサ回り終了です。
原作では、ジョーを帰らせようという相談はされていません。
稲ちゃんがひとりで考えていたことでした。
この日稲ちゃんは、本気でジョーと試合をします。
アニメだと、稲葉-矢吹戦だけはガチでやろうという申し合わせができていましたが、原作にその約束はありません。
原作では、最初に八百長を拒否された日から稲ちゃんは、ジョーとは試合をしたくないといってふたりの対戦は回避されていました。
試合の前に稲ちゃんは、興行師に「ジョーを目覚めさせてもいいのか」と聞いています。
「目を覚ませばあいつは東京へ帰ってしまうけれども、それでいいのか」という意味ですが、興行師はそうとは思わず、ぜひ目を覚ましてやってくれと答え、稲葉をジョーの待つリングへ送ったのでした。
ぼんやりと棒立ちのままでパンチを受けるジョーにも、「早く東京へ帰れ、カーロスと一戦交えればいい。それとも怖いのか」という稲ちゃんの声が聞こえたようです。
考えてみればジョーだっておかしいのです。
なにも月や火星にいるわけじゃなし、そんなに焦がれるカーロスならドサなどさっさとバッくれて殴りに行けばよかったのです。
稲ちゃんはジョーに、話が分かったなら俺の顔を殴れと要求します。
ジョーの猛打はボディへ…
ごめん稲ちゃん。テンプルはやっぱりあの男でないと無理みたい。なぜ私が謝る…
稲ちゃんを倒すとジョーは、当たり前のようにリングを降りてしまいます。
催眠が解けたように。なんだそんなことかとでも言いたげに。
当然客は怒り出しますが、稲ちゃんが万歳強要、成り行きでドサメンバーも万歳をさせられていますが、もうジョーはそこにいません。
矢吹丈は、カーロス・リベラのいる東京へ帰ります。