【あしたのジョー全出来事25】ジョー、力石の待つリングへ 段平はダウン無制限の特別ルールを要求
「あしたのジョー」を漫画とアニメの違いから振り返っています。
今回は、ジョーvs力石試合試合開始までです。
エピソード
力石徹vs矢吹丈
試合の日が来ました。
いよいよ試合開始となるその時、段平は西から、力石がジョーの通り魔トレーニング(収容生相手に次々クロスカウンターを打った練習)を知って、暴れ牛と特訓したことを教えられます。
すると段平は慌ててリングにのぼり、特別ルールを認めて欲しいと願い出ます。
段平の提案する特別ルールは、意図の理解しがたいものでした。
通常の1ラウンド3回ダウンで負けるというルールを変更し、何度ダウンしても10カウント前に立ち上がれば試合を続行できることにしてくれと言うのです。
ジョーと力石の実力差はあきらかで、このルールではジョーが何度となくダウンを喫するのは目に見えているはず。
一同は首をかしげますが、力石が「段平はジョーがこの俺を何度も倒せると思っているのだろうから、こちらとしてはダウン無制限ルールを飲む」と言い出し、この奇妙なルールが認められることになりました。
該当箇所
コミック:3巻 P.51~P.74
アニメ1:第13話「宿命のリングに立て」第14話「KOゴングはまだか!」
コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。
原作とアニメの相違点
試合前のジョーがシャンとするきっかけが違う
原作でもアニメでも、力石の猛牛特訓を知ってからのジョーは無口になっています。
すごくすごく簡単に言ったらビビっているのです。
力石のすることを間近に見てボクシングの恐ろしさを知ったからです。
試合がはじまる時にはいつも通りのジョーに戻りますが、そのきっかけが違います。
原作では、試合のための用具を白木ジムで揃えていて、力石のリングシューズやトランクスはぴったり合うサイズなのに、ジョーの分はぶかぶかでなんとも不恰好な様子になります。
収容生たちだけでなく葉子や力石にまで笑われたジョーは、ヘッドギアを脱ぎ捨てたと思うと、それを葉子に投げつけます。
続いてランニングやトランクスも投げつけるので、葉子をアイドル視している収容生たちは怒り出しますが、ジョーはすっかりいつもの調子に戻り「こっちはもう万全の態勢だ、いつでもゴングを鳴らせ」と言い放って、段平を感動させます。
アニメでジョーの使うグローブは、段平が現役時代に使っていたものです。
かつての対戦相手の血の浸み込んだグローブのニオイを嗅いで、ジョーに火が入ります。
ヘッドギアを渡しに来たついでにジョーをからかうガイコツを軽くぶちのめすと、いつも通りのジョーに戻っていました。
まあどっちでもいいと言うか…
力石が「なにがなんでもたたきのめさにゃ気のすまぬ男」であるという動機がある以上、何かをきっかけに戦闘モードにスイッチしたでしょう。
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