【あしたのジョー全出来事20】ついに拳闘に目覚めたジョー「あいさつぁぬきだ」
「あしたのジョー」をアニメの違いなど確認しながら振り返って行きます。
今回は、なんとしても力石を倒したいジョーが、ついにボクシングをやる気になり、段平に指導を要求する話です。
エピソード
ジョーは、力石の「お前のジャブだけはプロ並み。あとは子供だまし」という言葉を思い出しています。
ジャブは、段平から教わった唯一のボクシングテクニックでした。
と言うことは…
こうなるとジョーの行動は早いです。
早速段平に通信教育「あしたのために」の続きを早く送れと書き送り、段平をうれし泣きさせたのでした。
この時のジョーの葉書も実に名文です。
ロクに学校に行っていない人が書いたとは思えないまとまりのよさ。語彙の豊富さ。
用件を過不足なく伝える技術。
それでいて気取りがなく、少し照れているジョーの心情も垣間見えて、まるでジョーがその場でしゃべっているような血の通った文面です。
段平はきっとこの手紙を一生とっておいたことでしょう。
KCコミックあしたのジョー(2)P156 (c)高森朝雄・ちばてつや2012
該当箇所
コミック:2巻 P.141~157
アニメ1:第10話「赤い夕陽に吠えろ!」
コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。
原作とアニメの相違点
アニメでは脱走に半ば成功している
アニメだけにあるエピソードが入ります。
原作では、脱走失敗後に放り込まれた反省房でポケットに入っていた「あしたのために(その2)=ストレート=」を読んで、「力石を倒すには練習だ!」となります。
農場で郵便係の力石から葉書受け取ってたんだっけね、そういえば。
アニメでは実はここでもう一度脱走を試みているのです。
隙を見て医務室の窓をぶち壊し、そのまま逃走。
砂浜まで逃げのびます。
外に出られた!爽快なシーンですが、ジョーはどこか無理にはしゃいでいるように見えます。
海を眺めながら何かを思っているところへ通りかかった郵便配達の爺ちゃんが携えていた葉書の中に段平の「あしたのために(その2)=右ストレート」を見つけると、ジョーの心は決まります。
力石を倒すため、今抜け出してきた少年院へ走って帰るジョーなのでした。
原作とアニメでは、あしたのために(その2)がジョーの手に渡るタイミングも違うのです。
原作では、ブタ脱走の前、郵便係力石がジョーに渡しました。
アニメでは、ブタ失敗後の再チャレンジで少年院の敷地から出たところで偶然会った郵便屋さんから受け取っています。
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