【あしたのジョー全出来事74】力石「男の世界のこと」-矢吹と戦う理由
「あしたのジョー」すべての出来事を漫画とアニメの違いを確認しながら振り返っています。
アニメ、漫画の該当箇所も書いておくので「あの場面は、何巻だっけ?アニメの第何話だっけ?」と思った時にもご活用ください。
葉子は力石になぜそこまでして矢吹くんと戦うのかと問い詰めます。
エピソード
力石によると現在のウェイトは、121パウンドでバンタムにはあと3パウンド落とす必要があるとのことです。
階級 | 体重(kg) | 体重(ポンド) |
ウェルター級 | 66.678kg以下 | 147lb以下 |
ライト級 | 61.235kg以下 | 135lb以下 |
フェザー級 | 57.153kg以下 | 126lb以下 |
バンタム級 | 53.524kg以下 | 118lb以下 |
力石の減量幅等々についてはここで考察しています
葉子は、力石を思いとどまらせようと必死です。
フェザーでさえ無理のある骨格なのにバンタムまで落とすなど自殺行為だと。
葉子には、力石がなぜそうまでしてジョーと戦おうとするのか分からないのです。
もうフェザーのランキングに入っていて、タイトルも意識するほどの位置にいる力石に対して、ジョーは、まだかけ出しでこの間8回戦になったばかり。
葉子の言うこともおかしくはないのです。
葉子はその理由を力石に問い詰めますが、力石の答は「男の世界のことです」でした。
葉子に対して紳士的な力石なので、この表現にとどめていますが、事実上葉子をシャットアウトする言葉です。
同じことをジョー風に言えば
男が男なりになにかをやろうとしている時に…
そういう所へいちいち女がしゃしゃりでてくるんじゃねえ失せろってんだあっ
KCコミックあしたのジョー(12)P99 (c)高森朝雄・ちばてつや2012
となるわけです。
上のセリフは、ずっと後にジョーが葉子に言う言葉です。
力石に男の世界と言われ、葉子は説得を諦め減量に協力的になりますが、それをひどく後悔することになります。
人には、これをやって死ぬならそれで構わないと思うことがあります。
葉子がそれを心から理解するのは、ずっとずっと後のことです。
もがき苦しみながら、最後にその答にたどり着いた葉子を知っているから、今のこのウザ葉子にもエールを送りたい気持ちになります。
でもさ…やっぱもう黙っとくのがいいよ。
該当箇所
コミック:7巻 P.161~166
アニメ:第42話「男の世界」
コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。
原作とアニメの相違点
原作では少し話の続きがある
アニメでは上の会話でおしまいですが、原作ではこの後、ジョーとの試合の勝算について少し語られます。
大幅減量の不利を背負って矢吹丈に勝てるのかと葉子が聞くと、力石は、自分はウルフよりもずっと良くジョーを知っている、奥の手はもういくつか考えたと言います。
力石vs.矢吹戦でこの言葉は証明されます。
力石は、ジョーのボクシングスタイルだけでなく、その性格まで深く深く考えて作戦を立てています。