「あしたのジョー」を漫画とアニメの違いから振り返っています。

少年院ボクシングトーナメントは、ジョーと青山の試合まで進みました。




エピソード

ジョーと青山の試合当日。
葉子だけでなく、祖父の白木幹之介までが観戦に訪れ、今日の試合が特別なものであるという印象を強めます。

試合前の注意を聞きながら、口笛を吹いて強がるジョーを、葉子は虚勢と切り捨てますが、白木幹之介の意見は、少し違いました。

相手の強さを知りながらなお強がるのは、ただの虚勢ではなく悲壮な決意の表れだと言うのです。
そうすることで自分を追い込んでいるのだと。

ジョーのこれまでの人生は、ずっとずっとずっとこうだったのでは?

幹之介翁は、偏見なくジョーを見ているようです。

ゴングが鳴ると、最初からジョーはやられます。

冷静にジョーのスキを見抜き正確に打ち込んでくる青山は、1回戦のときよりもずっと腕を上げているようです。

最終ラウンド。

ジョーは、西のアドバイスを容れて基本に立ち返ろうとします。
左ジャブ、右ストレート。
あしたのために その1その2。

これまでは面白いように決まっていたあのパンチが、どうしたわけか今日は入りません。
青山がすべてかわしてしまうのです。

ジョーがこれまで信じていたものは、このリングの上で何もかも壊れました。

またジョーがダウンします。

ジョーが負ける?青びょうたんに?

もちろん段平の「立つんだジョー!」は、ありません。
どんなに言いたかったことでしょう。

ジョーは立つのか。

それは試合の勝敗を分けるだけでなく、ジョーの未来を、段平の夢の行方を決める、とてつもなく重要な10秒間でした。

この時、新しいジョーが誕生していたのです。

ジョーの変化に段平が気付き、葉子も気付きます。
これまでと目つきが違う、見たこともない素直な目だと。

すぐに他の者たちもジョーの変化を知ります。

向かって来る青山に対し、ジョーは両腕でガードを固めたのでした。
かっこいいポジションではありません。
収容生たちは笑っています。

続いてジョーは、フットワークを使い始め、青山の出すパンチを軽やかによけるようになります。

段平が青山に教えた技術のすべてを、ジョーはすっかり自分のものにしていました。

該当箇所

コミック:4巻 P.106~187
アニメ1:第19話「恐怖のレバーブロー」~第20話「傷だらけの勝利」

コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。

原作とアニメの相違点

大きな違いはありませんが…

アニメでは、サチがカメラを携えて見に来ています。
葉子が連れてきてくれたみたいです。

ジョーが、二度目のダウンで朦朧と「もうボクシングをやめよう」と考える、その心象風景が描かれるのはアニメだけです。

ぼやけた意識の中、ジョーは段平に話しかけますが、段平は青山の右手を上げてジョーから遠ざかって行ってしまいます。

また、原作では、青山の二度目のダウンでレフェリー段平はカウントを取らずにジョーの右手を上げてKOとします。

収容生たちは怒り出しますが、白木翁が、レフェリーの判断は正しいと発言してその場を収めます。

アニメでもジョーのKO勝ちは同じ流れで決まったように見えますが、収容生が疑問を持ち白木氏が説明する場面は省略されています。

段平が、青山に「ああなってしまったジョーは手がつけられない、あれ以上試合を続けさせるのはしのびなかったのだ」と話し、青山が負けを認めるのは、どちらも一緒です。

段平は、青山にも充分ひどいことしてるしね、これで大怪我までさせたら確かにマズいわ。

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