「あしたのジョー」すべての出来事を漫画とアニメの違いを確認しながら振り返っています。

アニメ、漫画の該当箇所も書いておくので「あの場面は、何巻だっけ?アニメの第何話だっけ?」と思った時にもご活用ください。




エピソード

テレビ関東とジョーの防衛戦の話をまとめると葉子は、次の仕事にかかります。

会議室に集めた白木ジム主要スタッフに葉子が命じたのは、各人東南アジアの国々へ赴き、矢吹丈の東洋タイトルに挑戦するボクサーを探してくることでした。

特定の選手を探してくるのではなく、葉子の思い描くイメージに合致する選手を発掘してほしいという要請です。

そのイメージとは

  • ボクシングよりもケンカに強い
  • たくましくふてぶてしく荒削りで乱暴
  • 理論を超えた野性の男

一言で言うと、かつての矢吹丈のような選手ということです。

難題に戸惑うスタッフたちでしたが、葉子のただならぬ迫力に押され、東南アジア全域へと旅立っていきました。

該当箇所

コミック:17巻P234~終り
アニメ2:第36話「葉子…新たなる企て」

コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。

原作とアニメの相違点

アニメではスタッフ会議の前に葉子の独白が入る

アニメだけの試合、レオン・スマイリー戦以降、国内でジョーの評価はますます高まっていて、生来のパンチに高度な技術を身につけた今の矢吹丈なら、タイトルもあるいは…とまで言われています。

しかし葉子には、そう思えません。

評価の高いレオン戦が葉子には、本来のジョーと違う戦い方に見えたようです。

力石やカーロスと戦ったときのような野性味が今のジョーには感じられず、かといってそのテクニックでホセに渡り合えるとも思えないというのが、葉子の見解です。

ジョーの野性を呼び覚まさなければ、ホセには勝てないと考える葉子が画策したのが、東南アジアに粗野なボクサーを探すことです。

アニメでは、スタッフを集める前に葉子がひとりでそんなことを考えているシーンが入って、テレビ関東にタイトルマッチを譲る代わりにもう一度防衛戦をさせる約束をした理由や、これから白木ジム職員にアジア出張を依頼する理由が分かりやすくなっています。

また、原作の葉子は、ハワイでホセの戦いぶりを見たときに、このまま対戦したらジョーが殺されると感じています。

あしたのジョー17 P160

KCコミックあしたのジョー(17)P160 (c)高森朝雄・ちばてつや2012

未知のボクサーXを必要とする理由が、アニメでは、ジョーがホセに勝つためであるのに対し、原作では、ジョーの命を守るためといった、もっと切迫した心情に裏打ちされています。

原作の葉子は、ジョーが減量をはじめた頃、テレビ関東のパーティの夜にバロンで、もう引退してはどうかと言っています。
(アニメではあの夜、引退の話は出ていません)

ジョーが聞き入れるはずがなく、とうとう世界タイトル挑戦の段階まで進んできました。

原作の葉子の心には、リングに立つことの危険への恐怖と、戦うジョーでいて欲しい願望とが存在していて、両者を同時に叶えるための方策を探しているように見えます。

穿った見方をすれば、湯水のごとくお金をかけることでふたつの願いの矛盾を解決できると考えているとも取れます。

 

次の記事