【あしたのジョー全出来事219】葉子がテレ関に提示する条件は防衛戦
「あしたのジョー」すべての出来事を漫画とアニメの違いを確認しながら振り返っています。
アニメ、漫画の該当箇所も書いておくので「あの場面は、何巻だっけ?アニメの第何話だっけ?」と思った時にもご活用ください。
エピソード
葉子がホセと交わした日本での独占興行権が拳闘界で噂になり、今日、葉子はその真相を公表します。
白木ジムに集まっているのは、段平とジョー、テレビ関東大橋部長とマスコミ各社です。
だしぬかれたテレ関大橋は、葉子に不満をぶつけますが、葉子は条件次第で興行権を譲ると言います。
条件はふたつあり
- ジョーにホセ戦の前にもう一試合防衛戦をしてもらう
- その試合の挑戦者は白木ジムサイドで選び、興行権も葉子が持つ
世界タイトルマッチの権利書と引き換えの条件が東洋タイトルの防衛戦。
葉子の不可解な取引に一同は首を傾げますが、明日にでもホセと対戦したいジョーにはとても受け入れられません。
こうなったらいくらテレ関が承知しようが
この矢吹が承知しねえ!ダレがてめえの選んだ挑戦者なんぞと
試合するもんかいKCコミックあしたのジョー(17)P229 (c)高森朝雄・ちばてつや2012
と、まくし立てて帰ってしまいました。
ジョーは、こちらからメキシコに乗り込んでホセに挑戦するつもりなのです。
ホセは乗ってこないように思いますが、とにかくそうするつもりです。
しかし、どうしても日本でのタイトルマッチを実現したいテレビ関東としては、葉子の条件を飲むほかなく、一試合を白木プロに任せると約束しました。
葉子は、それ以上何も説明せず、追いすがる記者を残して部屋を出て行ってしまいます。
葉子にはこの後もうひとつ、やらなければならない仕事が残っているのです。
該当箇所
コミック:17巻P218~233
アニメ2:第36話「葉子…新たなる企て」
コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。
原作とアニメの相違点
契約条件など、葉子とテレビ関東の間で取り決められることは、すべて同じです。
契約の話を始める前に葉子が、部屋の隅にいるジョーに「テレビのお仕事は終わったの?」と嫌味を言うのも同じですが、原作では、さらに一言多く嫌味を言ってます。
「帰ったら一汗かかなきゃならないから早く用件を済ませろ」と言うジョーに「練習だけはちゃんとやってるの。偉いわあ」と葉子が返すので、ジョーは怒り出し、始まる前から一触即発の雰囲気なのです。
最初のジャブに対するジョーの反応が薄いので、もうひとつ追い討ちの嫌味を付け足したように見えます。
怒れるジョーこそ葉子のジョー。
なぜこのふたりはいつもこうなるのか。
なぜ葉子はこうもジョーを怒らせることばかりやるのか。
葉子は、怒っているジョーを好きだから。
でしょう。たぶん。
まったく理解できない気持ちではないです。
一般社会からはネガティブ要因ととられる一面をこそ愛してしまうのが、恋愛というものでございましょう。
ジョーがソファに座るときに「どっこいしょっと」と言うのは原作だけです。(17巻P225)
ジョーのやることなら大概は許せるけど、どっこいしょはやめて。