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【あしたのジョー全出来事175】金龍飛深夜の奇行

2017年12月12日

「あしたのジョー」すべての出来事を漫画とアニメの違いを確認しながら振り返っています。

アニメ、漫画の該当箇所も書いておくので「あの場面は、何巻だっけ?アニメの第何話だっけ?」と思った時にもご活用ください。

エピソード

剣持をKOした金が夜通し手を洗っているので、アジア拳の選手たちは、気になって眠れません。

玄が言うには、試合の後はいつもこうなるのだそうです。

手に血がついているように見えるのだとか。

該当箇所

コミック:15巻P83~99
アニメ2:第20話「俺のバンタム…減量への挑戦」

コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。

原作とアニメの相違点

原作の金は、朝が来るといつも通りと思われるトレーニングを始めます。

玄のホイッスルに従って、練習も正確無比、精密機械のようです。

大高は、これではジョーが勝てるはずがないと予想しています。

ジョーの勝利を予想している人がひとりもいないのは、原作もアニメも同じです。

ジョーの減量という要素を加味せずにです。

ジョーはこれまで何度も、気迫とひらめきで相手の巧みさをねじ伏せて来ましたが、それができたのは相手が人間だったからです。

感情を持たない者は人間ではありません。

矢吹丈に勝ち目なし。

でも、この夜の金の奇矯な行動は、抑圧された情動の横溢に他なりません。

喜怒哀楽の一切を感じていないように見えるのは、自身の心の振幅の大きさを恐れて感情を仕舞い込んでいるから。

この時はまだ誰も、金のメンタルが崩れたら巨大な雪崩になることに気付いていないのです。

…「誰も」じゃないですよね。

おそらく玄は知っているでしょう。

知っていてボクシングを続けさせている。とんだ親代わりだね。

金は戦いたくて戦っているわけではなく、玄に従うことしか知らないだけ。

おっさんが一言ボクシングをやめろと言えばやめるでしょうに。