「あしたのジョー」すべての出来事を漫画とアニメの違いを確認しながら振り返っています。

アニメ、漫画の該当箇所も書いておくので「あの場面は、何巻だっけ?アニメの第何話だっけ?」と思った時にもご活用ください。




エピソード

剣持は、金より2階級上のライト級ですが、金にまるで歯が立ちません。

金は、氷のような冷静さで確実に剣持を追い詰めていきます。

とてもやりにくそうな相手です。

金と剣持の試合を葉子も見に来ていました。

ふたりは、少しだけ話をします。

該当箇所

コミック:15巻P45~67
アニメ2:第19話「戦うコンピューター…金竜飛」

コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。

原作とアニメの相違点

葉子と顔を会わせる場所とタイミングがちょっと違う

原作アニメとも、ジョーは段平とふたりで試合を見に行くのですが、原作では、途中でテレビ関東の大橋運動部長を見つけた段平が、挨拶しに行ってジョーが一人で観戦している格好になります。

その時ジョーは、減量した体であいつに勝てるわけがないと、独り言を言っています。

勝てっこねえ!

KCコミックあしたのジョー(15)P52 (c)高森朝雄・ちばてつや2012

ジョーがこんなことを言うのは、とても珍しいです。

それほどに金は上手く、そして減量はきついということなのでしょう。

そこへ葉子が現れ、空いている段平の席に座ってジョーと話します。

アニメでは、段平はずっと座ったままですが、金が剣持をダウンさせた瞬間に勝負の行方を知ったジョーがカウントを待たずに立ち上がって先に帰ってしまいます。

エレベーターで葉子とふたりになり、そこで少し話します。

葉子の心配していることが違う

アニメの葉子が気にしているのは、ジョーの減量です。

葉子は、ジョーのウェイト問題を認識しているのが自分ひとりだと分かっているので、もう段平に話したほうがいいと言っています。

原作でこの日の葉子がジョーに尋ねるのは、なぜ勝算のない相手に挑戦するのか、なぜそうまで自分を追い込むのかということです。

減量の件も含まれているのだろうと思いますが、葉子の知りたいのは、もっと大きなこと、突き詰めればジョーの生き方そのものについてです。

果たしてジョーはどう答えるのか。

断っておくが勝算はあるぜ

金龍飛がなんだ…
必ずこの手でぶったおしてみせるっ

よく覚えとくがいい
数週間後おれは東洋のチャンピオンだっ

KCコミックあしたのジョー(15)P240~241 (c)高森朝雄・ちばてつや2012

ついさっき、誰もいないときには「勝てっこねえ」と言っていたのに…

これが矢吹丈。

葉子の「なぜ」に対して理由を語ってはいませんが、ジョーはこういうふうに生きてきたし、これからもこうして行くのでしょう。

葉子は、ジョーの内心を見抜いています。葉子には、この返答ですべて分かったでしょう。

この日の会場でのジョーの独り言と葉子の問い、それに対するジョーの反応。

この一連の流れは、どうしたわけかあまりクローズアップされない名場面だと思います。

私も子供の頃は気に留めることのない場面でしたが、自分がジョーの年齢を追い越した今では、読むたびに泣きそうになります。

本心では、自分が超人でも最強でもないことを知っていたジョー。

守ってくれる人のいない境遇で、強がりだけが鎧だった?

でも、言っちゃったらやらなきゃいけない。

15歳の頃にもうあんなに喧嘩が強かったのもそのせい?

段平は、大橋部長と銀座のクラブで呑んでます。

 

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