「あしたのジョー」すべての出来事を漫画とアニメの違いを確認しながら振り返っています。

アニメ、漫画の該当箇所も書いておくので「あの場面は、何巻だっけ?アニメの第何話だっけ?」と思った時にもご活用ください。




エピソード

ジョーは、ドヤ街をロードワークする途中で子供たちに会います。

この頃あまりジムに遊びに来なくなったチビ連を気にかけたジョーが、ほかでおもしろいことをしているのか?と尋ねると、子供たちは、新しいジムに馴染めないし、新入りもいるし…とさっぱりしない態度です。

ジョーは、笑いますが、サチが困ったように

それに…

最近のジョー兄い なんだか怖いや

KCコミックあしたのジョー(15)P16 (c)高森朝雄・ちばてつや2012

と言います。

タローたちが、慌てて「何言ってるんだ」「バカ」「冗談だよ」と、サチの言葉をかき消そうとするので、余計にリアリティが…

子供らに、新入りも兄貴分になってくれるから気にせずに来ればいいと言ったときのジョーは、見たこともないような優しい笑顔だったのに…

全編を通じてこの顔ってこの時だけかも。

いつもと違う顔で話していること自体が、チビ連との間に溝が生まれつつあることを示しているのかもしれません。

さりげないふうを装ってロードワークに戻るジョーでしたが、走り始めたジョーの表情には、内心の愕然が表れています。

元々ジョーは、誰かが自分から去っていく状況に過敏です。

段平が青山につきっきりになったときのあのうろたえよう。
力石が退院するときの狼狽ぶり。
西が仕事でセコンドにつけないと聞いたときも何か言いたげでした。

ジョーの心には、深い傷があります。

物語の中で一度も言葉にされることのない、ジョー自身も意識していない、きっと怖くてはっきり意識することのできないその傷が、置き去りにされることを恐れさせるのでしょう。

置いて行かれることを避ける一番の方法は、自分が先に去ることです。

だからジョーは、風来坊だったのかな?とさえ思います。

……

背中にTANGEとプリントされたジャージを着て、事実上ジョーの新築したジムで後輩たちに囲まれて暮らすジョーは、傍目には、成功を手にしてなお前途の明るい青年に見えることでしょう。

ジムでは練習生たちが、この頃の先輩は少しおかしいと噂しています。

ジョーは、まだウェイトのことを段平に打ち明けていません。

該当箇所

コミック:15巻P10~17
アニメ2:該当エピソードなし

コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。

原作とアニメの相違点

原作にしかないエピソードです。

アニメでは、ひそかに減量するジョーが子供たちにも行き先を告げずにサウナに行く場面があり、この頃あまり遊んでくれないねと子供たちが話す場面はありますが、ジョーに近寄りがたさを感じているふうではありません。

アニメではまだジムも古いまま、練習生も入っていませんし、ジョーは相変わらず袖口の裂けたTシャツでトレーニングしています。

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