「あしたのジョー」すべての出来事を漫画とアニメの違いを確認しながら振り返っています。

アニメ、漫画の該当箇所も書いておくので「あの場面は、何巻だっけ?アニメの第何話だっけ?」と思った時にもご活用ください。




エピソード

リングを引退してしばらく経つ西ですが、どことなく寂しそうです。

段平とジョーは、西の引退披露パーティを計画します。

パーティの前にジョーは、西に「本当に辞めていいのか」と確かめますが、西は拳の負傷もあり、もうボクシングは続けようがありません。

ジムの酒宴が続く中、林屋に追加のビールを注文するためにジョーが外へ出ると、ちょうど葉子が車でやって来るところでした。

どこで聞いたのか葉子は、西にと花束を持って来たのでした。

ジョーは、「届けといてやる」と言って花を預かろうとしています。

これもなんか変…。

ただ花が西の手に渡ればいいなら配達を頼めば済むところを、わざわざ出向いてきた葉子なのに「届けといてやる」って…

葉子はもう車から降りてるのに。

西と葉子も面識はあるのだし…

葉子をパーティに入れたくない?

確かに場違いですが…

葉子は、「カーロスとの試合を力石くんに見せたかった」と、めげずに会話を続けようとします。

あんな試合の後なら、話したいことがたくさんあって自然だと思うのですが、なぜか今日のジョーは、取り付く島がありません。

「早く西の花束をよこせよ」(原文どおり)

なんで?

葉子とボクシングの話をしたくないということなら、なんとなく分かるけど…

カーロスとの試合が終わってから、葉子に何か思うところがあるのですよね。

丹下ジムは、宴たけなわ。

西は、もう一度ジョーとスパーリングがしたいと言います。

最後の1Rを終えて、西は、迷わず第二の人生を進んで行きます。

該当箇所

コミック:該当箇所なし
アニメ2:第13話「丹下ジムは…不滅です」

コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。

原作とアニメの相違点

アニメだけのエピソードです。

ストーリー上のことではないのですが、カーロス戦が終わってから後は、アニメ1にはなく、原作とアニメ2だけになっています。

連載とほぼ並行する形で(途中で追いついてしまったり)進行していたアニメ1と、物語が完結してから制作されたアニメ2では、ちょっと事情が違います。

「あしたのジョー」は、はじめから結末の決まっていた物語ではなく、作りながら展開が考えられていくというスタイルで作られた作品です。

この時期(カーロス戦前後を描いている時期)に、ちばてつや氏が、高森氏(梶原一騎)に「葉子は、力石とジョーのどちらが好きなのですか」と質問していたそうです。

高森氏は、答をはぐらかしたようですが、つまり、少なくともちば氏は、この段階では、葉子がジョーを好きだと確信を持ってはいないということです。

この話は『あしたのジョー』と梶原一騎の奇跡 (文庫) [ 斎藤貴男 ]に出ています。

対するアニメ2制作陣は、ホセ戦までのすべてを把握しているので、いつからなのかは判然としないながらも最終的に葉子はジョーを好きになるという前提を持って作っています。

カーロス戦直後のジョーと葉子のちぐはぐなやり取りをわざわざ挟んだアニメ2は、あのラストシーンへの収束を意識していたからでもあるのかな?と思います。

では、ジョーは誰を好きだったのか。

「誰も」に感じますが…

アニメでは、カーロス戦後のジョーが、葉子と自分の関係について何か考えているように見える箇所が所々あり、これをたとえば

ジョーは、自分が葉子を好きだと気付いたけれども、高級ホテルのパーティの招待状を送ってくる令嬢と自分では、あまりに住む世界が違いすぎると痛感して、これ以上親しくなりたくない、できれば顔を合わせたくないと思っていた

と仮定すれば、葉子に対する不自然なまでの冷淡さもつじつまが合います。

物語の最後に起きることを知っていれば、ジョーがそんな心境でいたほうがキレイに話が流れるなという配慮が働くこともあるのかな?と、思ったり。

でも

アニメ2の場合、試合が終わった次の日(白木ジムパーティをバックれる日)にそんなことを考えていたことになり…

あの試合の後に、女のこと考えます?

女関係の別のことを考えるなら、ありそうだと思いますが。

何の話だっけ?

ああ

原作とアニメの相違点は、制作者が結末を知っているかどうかという点ですよということです、言いたいのは。

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