【あしたのジョー全出来事138】カーロス、世界タイトルマッチをキャンセル
「あしたのジョー」すべての出来事を漫画とアニメの違いを確認しながら振り返っています。
アニメ、漫画の該当箇所も書いておくので「あの場面は、何巻だっけ?アニメの第何話だっけ?」と思った時にもご活用ください。
エピソード
無冠の帝王カーロスに、世界チャンピオン、ホセ・メンドーサとのタイトルマッチのチャンスが訪れますが、どうしてもジョーと対戦したいカーロスは、日本に残ると言い張ります。
該当箇所
コミック:該当エピソードなし
アニメ1:第77話「男の闘い」
アニメ2:第10話「クリスマスイブ…その贈り物は」
コミックの掲載箇所としているのはKCコミックでのページです。
原作とアニメの相違点
アニメでのジョーとカーロスの試合は、一度だけで、その試合は、どちらもタイガー尾崎をKOした後のインタビュー中にカーロスが、日本でもう一試合やりたい。相手はジョー・ヤブキ。と発言したことで決まります。
まず、ジョーとの対戦が決まったときのカーロスの状況が違います。
アニメ1では、この時点では世界チャンピオン、ホセ・メンドーサとのタイトルマッチの話は、持ち上がっていません。
尾崎戦直後にジョーとの試合が決まって(まだ口約束)、それから試合までの間にタイトルマッチのチャンスが来たと知らせが入ります。
アニメ2では、もうホセとの試合が4週間後と決定している中でのジョーへの対戦申し入れでした。
原作は、また色々と違って…
まず、原作にはカーロスvs.矢吹戦が2回あります。
最初はエキシビションで、カーロスvsタイガー戦後に決まったのは、こちらです。
エキシビションの後にカーロスが「まだ勝負がついていない」と言うのを受けて後楽園球場の10回戦が決定するのですが、ロバートは「タイトルマッチがあるから今夜帰国する」と反対の立場でした。
エキシビション時点では、未確定ながらある程度そんな話が進んでいるという段階だったようです。
ホセとカーロスの試合が正式に決まるのは、エキシビションと10回戦の間です。
タイトなスケジュールに見えますが、カーロスは日本でジョーと10回戦をやって帰国、その後タイトルマッチという予定で動いています。
原作にはカーロスがホセを袖にするエピソードは、ないのです。
と、いう前提のもと…前提が長いよ!
アニメの1,2それぞれの流れは…
アニメ1では、ヘンリー・ジェイムズがやって来る
ヘンリー・ジェイムズは、海外のやり手プロモーターで、ロバートやカーロスと旧知の間柄のようです。
突然来日したヘンリーは、「タイトルマッチのチャンスなので今すぐ帰ろう」と提案しますが、カーロスに矢吹戦を諦めるよう説得するのは難しいとロバートが言うのを聞いて山谷を訪れます。
金(きれいなジムを建ててやるという条件)を渡してジョーに試合をやめさせようという腹でしたが、無理に決まってるじゃんね。
ならばとヘンリーは、カーロスの前に札束とホセの写真を並べます。
カーロスは、その強さからチャンピオンに対戦を避けられていると噂されていて、今を逃せば次のチャンスがいつ巡ってくるか分かりません。
カーロスは悩み、予定されていた公開スパーリングも中止されますが、そこへジョーが現れます。
ジョーの顔を見るとカーロスは、札束を押しのけてリングへ向かったのでした。
アニメ1のポップコーンは、ここで出ます。
リングでシャドウボクシングするカーロスにジョーがポップコーンを弾き飛ばす場面は、原作にもアニメ2にも入っていますが、それぞれタイミングと意味が違うのです。
その話は、こちらにまとめました。
ヘンリーは、呆れながらも「時間があったら試合を見たい」と言い残して出て行きます。
思ったほどイヤな奴ではなかったみたいです。
あ。表の車ごめんね。
アニメ2のカーロスは、ロバートを殴って失踪、山谷へ来る
こっちのカーロスもかなり…
アニメ2では、カーロスがジョーと対戦したいと言い出したときには、南米へ向かう飛行機まで手配されている状態でした。
なんとしてもカーロスを連れ帰ろうとするロバートを、カーロスは、殴り倒し、ダウンしている間に走ってどこかへ消えてしまいます。
翌朝になってもカーロスは戻らず、ロバートと葉子は、心当たりに連絡して探しますが、東京にそう知り合いのいるわけでもない人の心当たりと言っても…
この時カーロスは、山谷に来ているのですが、ジョーもしばらくはそれに気付きません。
カーロスがサンタの格好をしているから…。
サンドイッチマンと服を交換しちゃったらしいです。
ジョーとカーロスは、そこらをふらふらしながら「必ずリングで決着をつけよう」と、あらためて固い約束を交わしていますが…どうやって?
ロバートと葉子、それに段平は、車でふたりを探しています。
ふたりが発見されたのは夜になってからでした。
「ジョーと約束した。試合をさせて欲しい。助けてくれ」と懇願されるとロバートも受け入れるほかなくなりますが、ホセとの試合の違約金をどうすればと頭を抱えています。
とは言えロバートの悩みは、その場で解決します。
違約金の肩がわりを申し出た白木財閥令嬢は、「メリークリスマス」と言い残し、突っ立っている男三人に礼を言う暇も与えず去って行ったのでした。