あしたのジョーのふるさと 東京山谷いろは会商店街のレポと行き方など
「あしたのジョー」は、東京山谷を舞台にした物語です。
山谷、ドヤ街、泪橋
東京の北東、台東区から荒川区へかかる辺りが山谷地区と呼ばれる場所、ジョーのいた所です。
台東区日本堤のいろは会商店街は、「ジョーのいた街」として、あしたのジョーで町おこしをしている、あしたのジョーの商店街です。
ジョーの像があるとこです。
※ですが、2017年12月時点で、商店街のアーケードは撤去されています。
ジョー像はありますが、商店街の中は、ほぼなんにもありません。
以下は、2017年初夏あたりまでこうでしたよという話です。
Contents
いろは会商店街ーあしたのジョーのいた街
いろは会商店街は、吉野通りと土手通りをつなぐアーケード街です。
この商店街は、あの「孤独のグルメ」で連載の第一回に井之頭五郎が迷い込んだアーケード街です。
まず商店街の入り口に段平のおっつぁんが…
なんか薄汚れ…いえ。
歴史のある感じがいいっすね!
”ジョーのやつ さっきまでそこにいたんだが…”
つまり今はいないんですね。
アーケード街ではあるのですが、特に入ってなにかするようなお店があるわけではなく…
洋品店といっても、作業着的なものだとか、安全靴とかが並んでいて、段平ルックはここでOK!みたいな品揃えだったり。
地元の方々が昔からやっているお店が並んだ、普通の商店街です。
ただ
ここは「ジョーのいた街」
アーケードを入るとジョーが並んでいます。
”俺はこの街に帰ってきたぜ!”
出生地が不明な矢吹丈です。
ホセ・メンドーサが「根無し草」と表現したジョー・ヤブキです。
それが今、街のほうから「こここそがジョーのふるさとだ」と言われています。
ジョーに故郷が出来たことがうれしいです。
ここに流れ着いて、ここで暮らして本当に良かったねジョー。
さあ!ジョーが目に入ってテンションも上がったところで、アーケード街を進みましょう。
商店街のそこここに「あしたのジョー」のキャラクターのパネルが設置されています。
段平
サチ
キノコ
早くジョー見せろって?
ジョーは3種類あります。
これは連載第1回の扉絵だったものです。
コートの裏地はチェックだったのね。
次
これも扉絵です。
練馬区立美術館編の「あしたのジョー、の時代」 によると
「少年マガジン」1968年3月10日号の扉絵とのこと。
最後
車両通行止めの標識にも
ホセの存在感(笑)
ジョーの歴代の対戦相手が奥から順に並んでるんですね。
ウルフ金串
力石徹
(三雑魚とばして)
金竜飛
カーロス・リベラ
ホセ・メンドーサ
こちらも扉絵です。「少年ジャンプ」1973年1月14日21日合併号
ジョーの全試合を振り返った記事はこちらに
丹下段平は何度「立つんだジョー!」と言ったか 矢吹丈全52ダウンから検証
こちらは、「少年ジャンプ」1970年8月30日号の扉絵。
もうひとつ
でも、力石のパネルの写真をどこかで見た記憶があるのです。
夢じゃないと思う(笑)
以前はあったけど今はないか、どこか別の場所にならあるのかもしれません。
あしたのジョー グローブパンの「ぶれーて」
※2017年5月ぶれーてさんは閉店しました。
アーケードを反対側近くまで歩くと、TVで見たことのあるお店が。
「ぶれ~て」というホームベーカリーのお店です。
このパン屋さんには、ジョーにちなんだグローブパンというオリジナル商品があるのです。
店先にジョーのポスターが!
”左のジャブ!ジャブ!ジャムパン
右のアッパー!アッパー!アンパン
手づくりパン ぶれ~て
あしたのジョーのグローブパン”
小ぶりな店内にはパンの焼けるいい匂いが。
ドアを開けてすぐのところに、ありましたですよ。グローブパンが。
ちゃんと左右のグローブの形になっていて、右があんパン、左がジャムパンです。
これは左右一組で買うことになっているので、あんパンとジャムパン、セットでトレイに載せてレジに持っていくと、可愛いお姉さん(心の中で「紀ちゃん」と呼ばせていただきました)が、「じゃ、袋に入れますね」と言って店の奥へ。
袋…そりゃ、スで持って帰れと言われたらちょっときついわ…
と思いつつ、しばらく待つと、白いレジ袋に入った私のグローブパンが手渡されました。
ジョーのパン買えたー!
と、そのままバッグに入れて持ち帰ったのですが…
家で袋を開けてみると、レジ袋の中にもうひとつ袋が!
こうなっていたのです。
だからわざわざ「袋に入れますね」と言って奥へ行ったんだ!
確かにね、袋に入れてるだけにしては時間かかると思ったんですよ。
見て下さい、この口元を止める金のテープの丁寧な結び方!
きちんとリボン状に横に広がるように止めてくれています。
こうして専用のビニールが用意されていたりだとか、毎日搾り出し器で「Joe」って書いてるんだろうなだとか考えると、きっとお店の人たちも「あしたのジョー」を好きなんだなと感じられて、それがうれしかったのです。
ふれ~てさんは、いろは会商店街の三ノ輪寄りのほう、あしたのジョー像のある入り口の近くです。
グローブパンは一組¥250-。
いろは会のアーケードを出ると、そこにはジョーが立っていました
あしたのジョー像です。
特に何も言うことは…
玉姫稲荷神社に行ってみると葉子が
いろは会商店街を出て、なんとなく辺りをプラプラしながら、玉姫公園に行ってみることを思いつきました…が、
今、玉姫公園はホームレスの解放区になっているとかで、ちょっと入っていける雰囲気じゃありませんでした。
公園の中の一部が寝る場所のない人に割り当てられているだけで、普通に利用できるスペースもあるらしいのですが、なんとなく…
怖いからというよりも、物見遊山気分で見に行ったりしちゃ悪いような気がして玉姫公園はあきらめました。
そこで公園と隣接する玉姫稲荷神社にお参りして来ました。
玉姫稲荷神社は、さり気ないたたずまいの静かな神社でした。
私のほかに人はいませんでしたが、もの寂しさはなく、不思議と明るい雰囲気のある神社です。
お賽銭を入れて…「金持ちになれますように」(おい!)
神社の駐車場を見ると…白木葉子がいました!
おおぅ葉子、ここにいたのか。
まるで場違いなエレガントさ。
これでこそ葉子。白木財閥令嬢ブラボー!
そういえば力石のお葬式の夜、玉姫公園で泣いているジョーを葉子が物陰から見ていましたっけ。
よく怖くなかったな。
ここには、葉子とジョーが並べられています。
いいですね。
見つめ合っているよりも同じほうを見ているほうが、このふたりらしくて。
意図した配置ではないと思いますが、これを見ると、そうか、ジョーと葉子はあれでよかったんだなと、なにか安心したような気持ちになりました。
ジョーの見ていた山谷
矢吹丈の拠点は泪橋です。
ジョーは、この山谷でチビ連と金儲けに奔走し、トレーニングに励み、うどん屋台のどんぶりを割り、干からびたミカンの皮を喰らいそうになり…
いろは会商店街は、現代の私たちがジョーを眺めてハッピーになれる場所ですが、その周辺は、ジョーがいた場所でもあるわけです。
いろは会商店街近くで漫画にあったのココかな?と思う場所をいくつか。
地図は下の方に。
あしたのジョーの絵と形が違う現在のガスタンク
ガスタンクがあるのは白鬚橋の北西。東京ガスのところです。
当時とガスタンクの形が違いますが、ここ以外ないでしょう。
あしたのジョーコミック中のガスタンク
KCコミックあしたのジョー(1)P113 (c)高森朝雄・ちばてつや2012
現在のガスタンク
今のガスタンクは球体になってます。
紀ちゃんがついていけなくなった場所はココが似ています
今では隅田川の岸はきれいなタイルで舗装されていたり、錦絵のモニュメントがあったりと、川岸だけでちょっとした観光ができるくらいの雰囲気になっています。
でも、どうしたわけか、山谷白髭橋下のこの場所だけ昔のままです。
KCコミックあしたのジョー(4)P217 (c)高森朝雄・ちばてつや2012
白鬚橋西詰めの下流側から隅田川沿いへ降りたところです。
ちょっと隅田川の堤防が高いのと、作中では背後にガスタンクのある場所のように見えるのがアレですが、今現在(2017年)、ガスタンク側はサンクチュアリ化されていて人は立ち入れません。
こうなってるのです↓
堤防の高さとしては、ここらあたり↓のほうがあっているように見えますが…
これは、上の写真の通路を隅田川沿いに下ったところ。
白鬚橋の一本下流の桜橋近くです。
ちょっと遠いかな。
ジョーがよくこの堤防の上を歩いていましたよね。
いろは会商店街 泪橋 玉姫公園周辺地図と行き方
ちょっと分かりにくくなったかもなので位置関係を整理
丹下ジムのあった泪橋は、思川という川に架かっていた橋。
つまりジム横の川は思川ですが、その後暗渠になり今は上を明治通りが走っています。
思川は隅田川に注ぐ川でした。
隅田川に架かる橋の中で丹下ジムの最寄は白鬚橋です。
アニメ2ではよくジョーが大きい川の横をロードワークしていましたが、あの川は隅田川でしょう。
こんな感じの場所を↓
いろは会商店街と泪橋、ガスタンク、玉姫公園は、こんな位置関係になっています。
北(地図の上のほう)にJR南千住駅、三ノ輪駅を入れておきました。
赤線がいろは会商店街↓
※クリックで拡大してください
地図中の四角Aのあたりが、簡易旅館の並んでいる場所で、ドヤ街っぽい風情がまだ残っています。
地図中四角B、白髭橋西詰を堤防のほうへ降りたところが、「後には真っ白な灰だけが残る」「ついて行けそうにない」のやりとりの交わされたと思われる場所。
四角Cは、昔「石浜」と呼ばれていた地域(現在は橋場という住所の場所)。
「あしたのジョー」の原作者、高森朝雄氏(梶原一騎氏)の生家はこの辺りでした。
ご自身では出身地を熊本だと話していたようですが、実際の出生地は東京の台東区、ドヤ街の近くでした。
詳しくはこの本に
『あしたのジョー』と梶原一騎の奇跡
素のGoogle Mapはこちら
(あしたのジョー像ポイントに飛びます)
いろは会商店街に行くには
JR南千住駅からは
東口に出てちょっと右に進むと大きな通りに出ます。
それが吉野通りです。
↓
駅を背にして吉野通りを進むと泪橋交差点があるので、信号を渡ってさらに進みます。
泪橋を逆に渡るわけです。
↓
吉野通り右側に交番が見えてきます。
↓
交番の手前を右に曲がると いろは会商店街のアーケードがあります。
こちらは丹下段平お出迎えサイド
日比谷線三ノ輪駅からは
三ノ輪駅3番出口から出て、明治通りを道なりに右へ
↓
三ノ輪二丁目交差点で土手通りに入って
(二手に分かれる大通りの右側に進む)
↓
しばらく歩くと土手通り左側にあしたのジョー像があるので
そこを左に入るといろは会商店街です。
こちらはジョーお出迎えサイド
”よお!あんたを待ってたぜ”
と言ってくれるので、こちら側から入ったほうが楽しいかも。
バスを使うのもおすすめです
浅草上野からが便利な方は、バスを使うのもいいです。
台東区循環バス「めぐりん」が安くて便利です。
浅草からは北めぐりんに乗って12番目の「竜泉三丁目」で降りるとジョー像が見えるはずです。
上野からはぐるーりめぐりんで8番目「吉原大門」が近いです。
丹下ジムは、どこにあったのか考察したものはこちらに
丹下ジムは泪橋のどちら側?丹下ジムのあった場所は今どうなっているのか
※アーケードが撤去されました+ぶれ~てさん閉店されました
詳しくは
いろは会商店街アーケード撤去とあしたのジョーグローブパンのぶれーてさん閉店について